2013年11月に安倍総理がカンボジアとラオスを訪問されますが、最近、両国に進出する企業がたくさんあります。
最近の日経ニュースでカンボジアの話がありました。
カンボジアが熱い。
もの作りの不毛地帯と言われたが…相次ぐ製造業の進出。
プノンペンなどでの主な日系入居企業
味の素(食品)
ミネベア(小型モーター)
住友電装(ハーネス)
マルニクス(ハーネス)
矢崎総業
王子ホールディングスの段ボール工場
デンソー
ルシアン(女性下着)
クリーンサークル(婦人靴)
タイガーウイング(婦人靴)
ヤマハ(オートバイ)
GSエレテック(ハーネス)
O&M(皮革製品)
コンビ(ベビー用品) 他
チョンの現代自動車、フォードの自動車組立工場。
安倍さんが注目する国は将来性のある国ばかりかも。
一番の魅力は賃金が安い。
月に8000円程度。
小学校を卒業できるのは3割程度らしい。
ミネビアでは仕事場に簡単な学校教育を導入。
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外務省のODAメールマガジンに結構まとまったお話が
ここね
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/mail/bn_244.html
以下はコピーです。
着実な発展を続けるカンボジア (在カンボジア日本国大使館 玉光慎一 一等書記官)
みなさんはカンボジアにどんなイメージをお持ちでしょうか。
近年では世界遺産であるアンコール・ワットを訪れる日本の観光客が増えていますが,まだ内戦,地雷,飢餓といったイメージを持っている方も多いと思います。
しかし,内戦終了後20年が経過し,過去10年間で平均約8%の経済成長を続けているカンボジアは,首都プノンペンを中心として急速な発展を続けており,日系企業から投資先として熱い視線が注がれると同時に,訪れる人はイメージのギャップに一様に驚かされます。
カンボジアはメコン地域の中心に位置し,面積は日本の約半分,人口は約1,400万人です。
民族的には90%がクメール人で,宗教も95%以上が仏教徒です。
国民性は穏やかで親日的,協調性があって和を大切にするなど日本人と似たところもあります。
9世紀から13世紀に栄えたアンコール王朝時代に建設されたアンコール・ワットを代表とする遺跡群への観光客は,ホテル等の整備とともに順調に伸びており日本人を含めた海外の観光客は年間300万人に達するほどです。
有名なアンコール・ワットの他にも密林に埋もれた大小さまざまな遺跡が存在し,その重厚かつ神秘的な雰囲気で観光客を魅了しています。
日本ではあまり伝えられていませんが,近年大きく様変わりしているのが首都プノンペンです。
オフィスビルに加え,洒落たレストラン,カフェ,アパートが続々と建設され,街の様子は日毎に変化しています。
カンボジア初の本格的なショッピングセンターとなるイオンモールも2014年の春にオープン予定です。
街には大量のオートバイとともにレクサスのSUVやランドクルーザーなどの高級車も目につきます。
医療設備には不安がありますが,在留邦人にとっても住みやすい環境が整ってきています。
他方で,カンボジアには悲しい歴史があります。
1970年のロン・ノル将軍によるクーデターから長い内戦時代が始まり,1975年~78年のクメール・ルージュ時代には,飢餓と処刑により100万人とも200万人とも言われる国民が死亡したと言われています。
さらに1979年から10年間は,ベトナム及びソ連の支援を受けるヘン・サムリン政権と,中国支援のポル・ポト派及び西側支援の二派(シハヌーク派,ソン・サン派)からなる三派連合政府による内戦が継続しました。
1980年代末からの冷戦終結の動きの中で和平への機運が高まり,1991年にようやく和平協定が署名されましたが,インフラも人材も失われていたため,国連やドナー国と協力して国作りを一からやり直す状況でした。
復興及びその後の発展の過程で大きな役割を果たしたのが日本です。
日本は和平プロセスやPKO派遣でも貢献しましたが,和平成立後の1992年に援助を再開して以来,トップドナーとしてカンボジア支援を牽引してきました。
20年間内戦が続いたカンボジアではあらゆる分野にニーズがあったため,日本は,道路,橋梁,港湾,給水,灌漑,学校,病院などのインフラ整備を進めると同時に,様々な分野での人材育成を行ってきました。
内戦を経験した国はたくさんありますが,カンボジアの特殊性はクメール・ルージュ時代に知識人や技術者が虐殺されたため,人材の欠如が顕著だったことです。
支援再開後20年経ち政府の人材も除々に育ちつつありますが,近年の経済発展により,民間セクターでもより高度な人材が求められるようになってきています。
日本が現在特に力を入れているのがASEANの連結性強化を目的とした経済インフラの整備です。
南部経済回廊(ベトナムのホーチミンからカンボジアの首都プノンペンを経由してタイのバンコクにつながる幹線道路)のカンボジア部分である国道1号線及び国道5号線の改修,ネアックルン橋梁(国道1号線上のネアックルンにおけるメコン川への架橋)の建設やカンボジア唯一の深海港であるシハヌークビル港の多目的ターミナル建設が代表例です。
これらのプロジェクトはカンボジアに投資している日系企業に裨益するとともに,日本からの更なる投資誘致の効果も期待されます。
カンボジアでの日本の存在感はこれまでODAと自動車や電化製品を中心とした日本ブランドに負うところが大きかったのですが,日系製造企業の工場開設が急増する中,雇用創出や技術移転を通じた日本の貢献が広く認識されるようになってきています。
民間セクターによる日カンボジア関係の拡大は今後さらに加速していくことが期待されます。
カンボジアへの日経企業の投資と両国政府の取り組み
JICA カンボジア事務所 今村裕二さん
日本政府は,カンボジア政府の開発を支援し,アセアンの統合および域内格差是正の観点等からカンボジアにおける重点分野を
「経済基盤の強化」
「社会開発の促進」
「ガバナンスの強化」
の三分野と定めています。
特に「経済基盤の強化」についてはベトナムのホーチミン,カンボジアのプノンペン,タイのバンコクを結ぶ南部経済回廊の整備,カンボジア唯一の深海港であるシアヌークビル港の整備,電力・通信ネットワークの整備に加え,投資受入れ機関であるカンボジア開発評議会(CDC)の機能強化や産業人材育成などのソフト支援を実施してきています。
外国直接投資(FDI)の受入れには雇用の創出,外貨の獲得などのメリットがあり,日系製造業の投資は受入れ国の経済成長に大きく貢献してきました。
特に雇用の創出については,給与所得者が中間所得者層を形成し,先行アセアン各国においては「生産のアジア」から「市場のアジア」の出現をもたらしました。
地雷,ポルポト大虐殺,学校がないなどの負のイメージが先行しているカンボジアですが,2000年代以降,政治,治安が安定し,好調な輸出や観光客の増加に支えられ高度成長を続けています。
日系製造業は2010年半ばからカンボジアへの進出を開始,工場立地の容易さ,物流における地理的優位性,平均年齢22歳の若く豊富で勤勉な労働力などを背景に,2012年は約40社が進出を決定し,進出速度はさらに加速するとみられています。
また政治,治安の安定を背景に大型商業施設建設などの,日系企業による国内市場向け大型投資も開始されました。
JICAでは日本語での投資促進媒体(ガイドブック,ウェブサイトなど)の作成,投資セミナーの開催,投資相談窓口の設置(2010年よりジャパンデスク設置)などCDCの活動への支援を継続しています。
ジャパンデスクではこれまでに500社以上の新規日系企業の訪問を受け入れており,投資相談,視察ツアーアレンジ,会社設立手続支援,投資申請手続支援などを実施してきています。
経済成長によるカンボジアのさらなる貧困削減,および生産拠点のオプションの一つとしてのカンボジアの投資環境整備による日本企業の国際競争力強化の双方を同時に達成する支援に果敢に取り組んでいます。
おまけ
神々が眠るアンコールワット
https://www.youtube.com/watch?v=rWzpv6fvKGo
アンコールワットと手付かずの遺跡群 5日間の旅 ダイジェスト
https://www.youtube.com/watch?v=8o5OLrV6r14
ミネベア工場見学と経済特区のNew和食レストラン
働く人の特徴:平均年齢21歳で9割が女性(現在は約3000人)
http://cambodianna.blogspot.jp/2013/05/new.html
工場見学 住友電装 自動車用ワイヤーハーネスの生産開始
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/c2965ff062b5815c422a6aa1f635c0fb